家庭裁判所に提出する「後見人等候補者名簿」に登載されているリーガルサポート所属の司法書士は、2年に一度、更新手続を行っています。名簿登載更新申請には、研修を受講して必要単位を取得することが必要で、この更新者向けのセミナー(全14講)が9月から来年1月にかけて開催されています。
10月25日には「成年後見実務における消費者トラブルへの対応」と題した講義がありました。講師が経験した具体的な事例がいくつか紹介され、対策の一例が示されました。
トラブルで受けた被害(主に支払った金銭)が回復されることが一番の目的、と考えがちですが、成年後見人等に付与されている「取消権」を行使することは、本人を守るためのものである一方で本人がした行動を無に帰すことでもある、という指摘や、本人が自分のした行動を「失敗」ととらえてつらい思いをしたりすることもある、という指摘に、普段の成年後見業務の中でどう本人と接していくかということを改めて考えさせられました。
後見業務を行う際に知っておいた方がよいと思われる知識は多岐にわたるため、リーガルサポート所属の司法書士は、こういった研修も利用して、日々研鑽を積んでいます。