2月7日 神奈川県司法書士会による未成年後見シンポジウム 開催報告
2026.02.20
「支えよう!子どもたちの未来」~未成年後見制度について考える~と題した未成年後見シンポジウムを開催いたしました。
日時 令和8年2月7日(土)午後1時00分~午後3時30分
場所 横浜情報文化センター6階ホール
(横浜市中区日本大通11番地)
主催 神奈川県司法書士会
(リーガルサポート神奈川県支部共催)
第1部:制度の概要と司法書士の取り組み
第1部では、公益社団法人成年後見センター・リーガルサポート(リーガルサポート)常任理事であり、青森県司法書士会所属の司法書士より、未成年後見制度の概要について説明がありました。
司法書士が20年以上にわたり未成年後見制度に取り組んできた経緯が紹介されるとともに、未成年後見人の役割についてのお話がありました。
未成年後見人は「親代わり」と言われることもありますが「親」になることはできず、学校や児童相談所、児童養護施設などと連携し、子どもを支える一つの支援先として関わっていくことの大切さが語られました。
多くの誠実な大人が子どもに関与することが、子どもの健全な成長につながるという点が印象に残りました。
第2部:具体的事例の紹介
第2部では、リーガルサポート未成年後見委員会副委員長である愛媛県司法書士会所属の司法書士より、2つの具体的な事例について説明がありました。
それぞれの事例について、未成年後見人就任時の本人の生活状況や家庭環境、就任にあたって直面した課題が丁寧に紹介されました。後見人としてどのような点に配慮しながら関わっていったのか、また問題が生じた際にどのように対応したのかについて、実際の経験に基づいて話がありました。
「未成年後見奮闘記」と題された内容のとおり、学校や児童相談所、関係機関と連携しながら、一つ一つの問題に向き合い、解決を図っていく過程が具体的に示され、未成年後見の実務が決して一人で完結するものではないことをあらためて感じました。
また、後見人としての関わり方に正解は一つではなく、子どもの状況や成長段階に応じて柔軟な対応が求められること、そして継続的な見守りと関係機関との連携が重要であることを学ぶ機会となりました。
第3部:パネルディスカッション
第3部は、第1部・第2部の講師の方々に対し、当支部の会員である司法書士のファシリテーターがQ&A形式で質問を行うパネルディスカッション形式で進められました。
児童福祉法第41条により、児童養護施設は保護者のない児童等を養護する施設とされており、施設入所中は施設長が生活全般について監護・養育の責任を負う立場にあります。そのため、相続等の法律行為が発生しない限り、未成年後見人が選任されないまま成年に達する場合があります。一方自宅で一人暮らしをしている場合など、後ろ盾がない状況では未成年後見人の選任が重要であるというお話もありました。
成年後見と違い、未成年後見は一定の要件が揃うと制度自体は自動的に開始しますが、未成年後見人の選任申立が必要となるケースについて十分に認識されていないことなどから、結果として後見人が選任されないままの状態に置かれているケースが多いという問題意識が示されていました。
今回のシンポジウムを通じて、未成年後見制度について、専門職だけでなく多くの方とともに考える貴重な機会となりました。本シンポジウムが、子どもたちの未来を支えるために何ができるのかを考えるきっかけとなれば幸いです。






